C-5.弁財天半跏像 売約済









サイズ 高さ 91o

木彫、截金

檀像風の素木の像に精緻な截金を施した小仏像です。
尊名は持物を欠損しているため推測となりますが、右手に剣、左手に宝珠をもった弁財天ではないかと思います。

截金を施した仏像、仏画は鎌倉時代に隆盛を極め、その後は徐々に廃れ、室町時代以降は金泥で截金風文様に描くことが主流となります。
その後は桃山時代にリバイバルが見られるものの、以降は細密な截金は殆ど見られなくなります。
ご案内の弁財天は、小像にも関わらず、斜格子、雷文、霰、輪宝文、草花など截金の代表的な文様が施されています。
截金と金泥は似て非なるもので、制作に要する技術力、手間暇は言うまでもなく、線がシャープで文様が浮き立つような印象を与えます。

檀像風の小仏像に精緻な截金を施入す作例は鎌倉時代に多くみられますが、ご案内の品には制作年代の手掛かりが少なく、年代は正確には解りません。しかし、端正な作行からみて、少なくとも桃山時代以前の品と見て間違いないものと思います。

保存状態は鼻先の破損、右手先および持物の欠損、左手持物の欠損、岩座から下垂した左足、光背を欠いています。元は厨子仏であった可能性が高いように思います。
破損は多々ありますが、截金は一級品。大は小を兼ねない作例です。

金泥の作例:阿弥陀三尊来迎図