B-2.古写経断簡小片各種

平安末期から鎌倉初期の写経の小片3点のご案内です。
いずれの品も、古典籍専門店の伝来を示す付箋が付けられ厚紙に仮止めされています。
それぞれ個性的な書体をお楽しみ下さい。



B-6-1.薬師寺伝来 大般若経断簡 売約済



サイズ 縦 244o 横 85o 界高 218o 界幅 およそ21o

薬師寺伝来、大般若経巻大二百四十八、、平安時代後期

速筆の文字ながら書風や字詰めに破綻のない中々の達筆です。
二行目と三行目の間に折本に仕立てたときの折れ痕が残ります。



B-6-2.高山寺伝来 大経王経断簡 売約済



高山寺伝来、大経王経下巻、平安時代後期

サイズ 縦 267o 横76o 界高224o 界幅 およそ19o

白紙に書かれた経で、一行の字詰めが21〜22文字の経です。
相当なクセ字ですが、こちらも書風に統一感があり、手慣れた印象を受けます。

田中塊堂著『日本写経総監』に高山寺蔵経の解説に「白紙経で法隆寺一切経と見まがう・・・」との解説が付けられています。
字詰め以外は法隆寺一切経とよく似ています。



B-6-3.東大寺八幡経 売約済



東大寺八幡宮伝来、大般若経、嘉禄二年(1226)〜安貞二年(1228)写

サイズ 縦 264o 横 76o 界高 203o 界幅 およそ19o

東大寺八幡経は鎌倉期に再建された大仏伽藍の安穏のため尼成阿が発願し、多くの僧俗の喜捨を得て東大寺八幡宮(現手向山八幡宮)に奉納された大般若経で、鎌倉時代の素紙大般若経としては第一級のクオリティーを持った経として知られます。
尚、当断簡の巻数は同じ文言の繰り返しの部分のため特定できません。