B-9.色紙経(伝小野道風 小野篁筆) 売約済


保存状態は両品共に虫食い、目立った汚れはありませんが、下部に擦れが生じています。


朱印の押されたシールは糊が弱く容易に剥がせます。


額は縁に若干の傷があります。

価格 80,000円(消費税・送料込)

サイズ 右 縦254o 横35o 界高203o 
     左 縦252o 横41o 界高210o
     額 縦370o 横220o

紙本墨書、色紙経、平安時代(11世紀)

優雅な装飾経が隆盛を極めた平安後期11世紀の色紙経二種です。
右の褐色に染められた経は小野道風、左のブルーグレーに染められた経は小野篁との極めが付けられています。

右の経は極めて細字の繊細な文字で、同じ伝道風の愛知切よりさらに伸びやかな印象の文字です。
実際に道風の活躍した時代からやや下る品と思われますが、道風の名をあてて名前負けの感はありません。。
経名は法華経普賢菩薩勧発品第二十八(巻第八)です。

左の品は右に比べてやや太字で柔らか味のある文字すね。筆が滑らかに走らせている印象ですが、字詰めは至って正確です。
尚、ミステリアスな伝説の残る小野篁は平安前期の人物であるため、この経の実際の筆者でないことが解ります。
経名は法華経観世音菩薩普門品第二十五(巻第八)です。

いずれの品も紙質、界線の引き方はよく似ますが、法華経の同一巻で寸法が僅かに異なることから、別の伝来のようです。
時代の美意識が如何なく発揮された写経で、和様の経の一つの到達点といって過言はないと思います。

秦秀雄氏の旧蔵品。